28 Apr サンパウロのファベーラ、新型コロナウイルス対策の模範例
サンパウロで最も大きなファベーラの1つであるパライゾーポリスは、新型コロナウィルス対策の模範例として話題になりました。パライゾーポリスでは、少なくとも9名が新型コロナウィルスの疑いで亡くなっています。
コミュニティー内には100,000人近くが密集して住んでおり、ソーシャルディスタンスの実践は簡単ではありません。家では1部屋を数人で共有していることもよくあります。そのため、誰が感染の疑いがあり、誰が助けを必要としていて、各家庭がどんな状況に置かれているかを把握するために、対策を立てました。
住人から”区画代表(※)”が合計420名を選ばれ、それぞれの代表が約50家庭のモニタリングを行っています。写真二枚目は”区画代表”が家庭訪問する様子です。
モニタリングを通じて、感染の疑いのある人を把握し、適切な対応(自宅待機・救急車など)を指示することができます。
またネットなどを通じて募金を募り、コミュニティー用に医療従事者と救急車を雇い、スタンバイさせています。
感染状況を把握し、拡大を防ぐだけでなく、“区画代表”は新型コロナウイルスの影響で収入がなくなってしまった家庭を特定しています。
そして、必要な家庭にはボランティアが作ったお弁当を提供しています。パライゾーポリスの婦人会会長によれば「住人たちの多くは、サービス業従事者で在宅勤務をする方法がありません。コミュニティーでこの試練を乗り越えられるように、女性たちを集めました」
先々週末にはお弁当2000個、また復活祭に合わせてイースターエッグも配布されました。
※区画代表…ポルトガル語ではpresidente de rua。直訳は道の代表、通りの代表。
参考リンク
ブラジルの新型コロナウィルス感染状況(4月27日現在)
感染者:66501人
死亡者:4543人
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