25 Jun デジタル格差に奮闘する先生や生徒たち
新型コロナ拡大に伴い、各国オンライン授業が増えました。一方でネットが通じない場所にいる生徒たちもいます。まだネット環境が整ってない場合の最善の解決策は見つかっていませんが、各地で試行錯誤しながら頑張る先生や生徒たちの話がSNSでシェアされるようになりました。そのストーリーは多くの人たちの感動を呼び、また現場の先生方や生徒たちの励みとなっています。
6月中旬、メキシコからツイートされた写真は、その一つです。車の荷台の上に机があり、そこで先生が生徒に教えている姿は大きく話題になりました。先生はNayさんという方で、人口2万人のCalvillo市在住。オンライン授業の導入により、ネット環境が悪い場所に住んでいる生徒たちの遅れに気がつきます。色々考えた結果、自分の車の荷台に机を乗せ、ソーシャルディスタンスを守りながら生徒たち一人一人訪ね、教え続けています。「教師の真髄を持っている人だ。」「尊敬の一言に尽きる。」というメッセージが数多く届き、その姿が世界中の人々の共感を呼んでいます。
先生も頑張っていますが、多くの生徒たちも頑張っています。ブラジルRoncador市に住むIsabel Craviczちゃん(10歳)の場合、家はネットがつながらない農村地帯にあります。 オンライン授業が開始されるとご両親は途方にくれました。娘が悲しむ様子を見て、お父さんは周りの農家を訪ねました。そして、やっと自宅にインターネット回線のある夫婦を見つけ、インターネットの使用許可を得ます。
夫婦はご高齢のため、新型コロナウイルスに感染しないように、一切人と会うことを避けています。そのためイザベウちゃんは家の中で勉強できません。しかし周りは全て牧場地帯。お父さんはこの家から近い場所で娘が勉強できるように、簡単な掘っ建て小屋を作りました。そのおかげで、イザベウちゃんはやっと毎日勉強ができるようになりました!イザベウちゃんは「最初はとても難しかったわ。でもみんなに伝えたい。一緒に頑張れば、必ずできるって。」とコメントしています。
イザベウちゃんの懸命な姿は地元テレビ局で取り上げられ、あっという間に広がりました。「イサベウちゃんとご両親の勉強したいと思う姿勢と努力には学校中が心打たれました。」と担任の先生は語っています。当のイザベウちゃんは「私信じているの。いつか必ずまた学校へ戻れるって。先生や友達とまた会える日が来るって。」と遠からず来るその日を夢見て、今日も掘っ建て小屋で頑張っています。
ブラジルの新型コロナウイルス感染状況(6月25日現在)
感染者:1,188,631人
死亡者:53,830人
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参考リンク:
http://www.joneifarias.com.br/2020/06/familia-rural-empresta-internet-do.html
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