05 Oct パンデミックで生まれた友情物語
ブラジル、リオ・グランデ・ド・スル州ポルトアレグレ市のセントロにある最も賑やかな大通りの1つ、Av. Senador Salgado Filho沿いに暮らすジェイムスさん(62)。そして、大通りの反対側でシェアハウスをする若者6人組。パンデミックでなければ生まれなかった心温まる友情物語をご紹介したいと思います✨
ブラジルではフェスタジュニーナと呼ばれる6月祭があります。火の聖人、結婚の聖人、雨の聖人に感謝し、麦わら帽子やチェックのシャツなど田舎者の格好をして楽しむお祭りです。またフォホーを踊ったり、フェスタジュニーナならではの食べ物を堪能します。
6月のある日、シェアハウスの6人組はフェスタジュニーナを家で開催しました。もちろん、自粛中なので外部の人は呼んでいません。ベランダ越しからその様子を見た一人暮らしのジェイムスさんは「楽しそうだな😌」と思い、思い切って若者たちに手を振り、声をかけました👋
それから、機会さえあれば、お互いに手を振るようになり、ジェイムスさんは自分の猫を紹介するために、猫を抱きかかえて現れることもあったそうです。
しばらくしてから、6人のもとに突然ホールケーキが届きます。頼んだデリバリーではないな・・と思った彼らはメモを見ると「6階に住む隣人の皆さん、将来友達になる皆さんへ。 今日は誕生日ですが、パンデミックなので1人で過ごしています。このケーキを食べて、一緒に祝ってください」と、差出人はなんとジェイムスさんでした!
そこからジェイムスさんと若者たちの距離はグッと縮まります。電話番号を交換し、“6階+ジェイムス”というグループチャットを作りました。ジェイムスさんは自分が持っている本の写真を送って、貸してあげたり、ジェイムスさんは60歳を超えていて新型コロナウイルスで重症化するリスクが高いため、若者たちが代わりにスーパーへ行ってあげたり、まだ直接会えていませんが、友情は確実に育まれています☺️
ジェイムスさんたちが住む大通りはマンションがずらっと並び、同じマンションの住人でもなかなか友情が発展することはありません。パンデミックでなければ、この友情は生まれなかったのではないか、と彼らはコメントしています。
パンデミックが収束し一緒にコーヒーを飲める日を、今から首を長くして楽しみにしているそうです☕️✨
この心温まるエピソードはブラジル全国で話題になり、地元のテレビ局やラジオに取材されるだけでなく、短編の漫画にもなり、雑誌に掲載されました!
1日も早く、ジェイムスさんたちが一緒にコーヒーが飲める日が訪れますように🙏🌸
ブラジルの新型コロナウイルス感染状況(10月5日現在)
感染者:4,918,022人
死亡者:146,417人
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参考リンク
https://www.instagram.com/pablito_aguiar/
https://razoesparaacreditar.com/aposentado-bolo-aniversario-estudantes/
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