23 Aug 再び東京パラリンピックで活躍する低視力カメラマン
ジョアン•マイア氏46才は世界初のパラリンピックを取材する低視力カメラマンです。リオのパラリンピックで注目され、選手の大事な瞬間を見事に記録しました。東京は2回目の参加、Dorina Nowill視覚障害者用基金(Fundação Dorina Nowill para Cegos)の大使として、パラリンピックを撮影しに行きます。
ジョアン氏は28才の時にブドウ膜炎にかかり、右目を失い、左目は1.2m先の物体がかろうじて認識できる程度の低視しか残りませんでした。視力を失った喪失感から立ち上がるため、水泳、マラソン、陸上競技などに取り組み、その魅力に取り憑かれました。中でも砲丸投げ、円盤投げ、やり投げは7年間に渡り没頭。
そして少年時代に興味を持っていた写真を本格的に勉強し始めました。
自分の体に染み付いているアスリートとしての動き、腕の位置、姿勢、そして音を頼りに優れた才能と感性を駆使しシャッターを押す瞬間を心で決めます。
足音や観客のざわめきで選手が追い抜かしているか、ゴールを突破したのか感じるそうです。「僕は音を映像に変えているんです。自分の感性と心臓の鼓動でシャッターを押す瞬間を決めています」と説明します。
ですが、無観客の東京パラリンピックでは歓声がありません。ジョアン氏は問題では無いと語ります。
「観客がいないのは残念ですが、その方が撮影しやすいと思います。スニーカーが地面を踏む音と選手の叫び声、周りにいるリポーターの反応、スタッフの応援などで瞬間をキャッチします」
ジョアン氏はアシスタントを使っています。主に会場内の移動サポートし、ブラジル人選手がどのトラックで走るのか教えます。撮影時、選手を邪魔するような場所に行かないよう、アシスタントが気をつけます。
ジョアン談「ブラジルには600万人以上の視覚障害者がいます。私の行動によって“夢を実現することは可能である”と気づいて貰えればと思っています」
加速するコロナ禍を誰かのせいにして都合の良い逃げ道を探している人たちへ一言。
障害を真摯に受け止め、前向きに進むジョアン氏やアスリートたちに是非目を向けてみてください。
東京パラリンピックの魅力をどんな映像で見せてくれるのか楽しみです!
#ブラジル#東京パラリンピック#カメラマン#低視力#視覚障害
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参考リンク
https://www.uol.com.br/esporte/olimpiadas/ultimas-noticias/2021/08/19/fotografo-com-baixa-visao-participa-da-cobertura-de-sua-2-paraolimpiada.htm
https://www.canon.com.br/college/blog/conheca-joao-maia-o-fotografo-cego
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